SNS経由での漫画家スカウト。悪質業者にご注意

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この記事は2019/2/14更新「商業漫画の1ページの原稿料っていくら?」から
分離したリライト記事です。

最近ネットからデビューする作家さん増えていますよね。

SNSに投稿した作品がバズってデビューすの人や、
PixivのDMで漫画依頼の声を掛けられる人など。

私は後者で経験があります。
今回はその体験談を書いていきたいと思います。

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PixivのDMで依頼。悪質業者にご注意

ある日聞いたことがないWEB漫画編集部から1ページ5000円でBL漫画を描いてみない?と、
私のpixivの二次創作アカウントにダイレクトメッセージが来ました。

原稿料については5000円は低いと思いましたが
ギリ相場なので、

とりあえず価格については置いておいて、

びっくりしたのが作品買い切り(著作権譲渡)で、ダウンロード印税なども無いとのこと。
つまり収入は原稿料だけです。
それなのに1ページ5000円という低価格。

えーーーー!?こっちになんのメリットが????
商業デビューという肩書あげるよみたいなこと???

しかしここで商業(といっていいのか)デビューしたとて何の実績にもならなそうです。

その金額ではメリットが何もないので「その金額では受けられない」と返信したところ、
あっさり「では6000円でいかがですか」とすぐ返信が来ました。

もともとは6000円が予算だったけどダメ元で5000円で交渉してみてOKだったらラッキーというような
ことなんだと思います。

知人の同人作家や私の別ジャンル別PNのPixivアカウントにも来ていたので
相場を知らないであろう二次創作作家を狙ってやっている感じがしました。

こういう業者は作家を育てる気は一切なく、
小銭を稼ぐために安く使い倒せる作家が欲しいだけなのです。

明らかに不当な条件だったので私は丁重にお断りさせていただきましたが、
もしかしたら中には「商業からスカウトされた!」と
嬉しくなって受けてしまう人もいるかもしれません。

納得の上で受けるのであればいいのですが、5000円では確実に赤字です。

漫画を描かない人にとってはもしかしたら1ページ5000円って高く感じるかもしれませんが、
そういう作家を育てる気のない業者相手だと納得できないリテイクが来て想像以上に時間を取られます。

作家の持ち味を生かすことなど一切考えず、担当者の好みの作品になるまでリテイクが来るからです。

打合せもスムーズにいくとは限らないし、そこから下描き、ペン入れ、背景、仕上げの作業で
1ページ5時間以内に終わることなんてほとんどありません。
時給換算したら不当な金額なのです。

返信する前によく契約内容の確認を

とはいえやっぱりスカウト、依頼が来るということは
商業で使ってもらえる実力なんだ!と嬉しくなってしまいますよね。

なので後悔しないよう、返信時は落ち着いて契約内容や金額の確認をしましょう。

もちろん稿料は安くても、他の部分でちゃんとした条件を出してくれるところはあると思います。
その稿料でやっていけるか、自分のスキルやステップアップになるかなどよく考えて
自分の技術を安売りしないで大事にしてください。