食べ物が美味しそうに描けない!
数年前のある時、自分の同人誌で食事シーンを描こうと思った時です。
形は悪くないと思うのになんだか美味しそうに見えない。
写真や実物を見て描こうとしても、それを白黒で描こうとすると上手く描けない。
リアルな実物を見て描こうとしても、
モノクロの漫画の絵にしようとするとどう表現したらいいのか、
見える線を全部描いてしまうとごちゃごちゃしてしまうし、
かといってどこを省略したらいいのかわからない。
練習しようにも上達の手がかりがなく途方にくれてしまいました。
そんなときに気づきました。
背景を練習するときも、写真の模写じゃどの線を拾っていいのかわからなくて上手く模写できなかった。
それで漫画の背景の模写をするようにしたらコツがわかって上手く描けるようになったんだった!
ということに。
ということは食べ物も実物じゃなくて漫画の絵を見て練習すればいいじゃん!
模写練習にグルメ漫画
背景の時もそうでしたが、まずは自分が理想とする「こういう絵が描きたい!」の、
模写練習作品を見つけます。
私は「食戟のソーマ(原作:附田祐斗、作画:佐伯俊)」の食べ物シーンを模写練習することにしました。
普通に読者として単行本を持ってたのと、
とにかく出てくる食材や料理のバリエーションが多かったので描きたいものの参考がすぐ見つかるのと、
毎回美味しそうだな~。綺麗だな~と思っていたからです。
練習方法は背景の時と同じく、
下書きから仕上げまで見様見真似で模写をやり通す。
今回の模写はものすごくトーンが使われているので、
どういうトーンをどのように使っているのか、どういうレイヤー構成で
どうすればこのように再現できるのかというのを考えて模写していきます。
じっくり見ると、グラデトーンと普通の網トーンを重ねて肉などの脂身を表現してると気づいたり。
あまり実線は描いてないと気づいたり。
上手く模写できなくても、写真模写の時には感じなかった「なるほど!」がたくさんあって
前へ進んでいる感じがしました。
そのなかで気づいたこと
ハイライトが大事!
美味しそうな艶々の表現とか油とか
とにかくホワイトの使い方が、それまでの自分の中にはない技術でした。
食べ物は艶々感のホワイトが大事!
実線で描くとごちゃごちゃしてしまうところはトーンを重ねたりして表現。
たとえばこの中のお刺身の工程。
線はあまり描き込まないでトーンに頼った方が上手く描けるかも…!
まとめ
こんな感じで及第点くらいの食べ物が描けるようになりました。
上手く描けなくて先に進めない時は
上手い人の絵の観察と考察、模写練習をぜひしてみてください。